どういう言葉なら思いが通じるのでしょうか?
今回は、言葉から生まれる誤解について考えてみたいと思います。
同じ言葉であっても、どう解釈するかは人によって違うということです。
職場でよく起こる例を参考に挙げましょう。
上司から「この仕事、急ぎでお願い」と言われたとき、あなたはこの言葉をどう受け取りますか。
すぐにとりかかる人もいれば、やりかけの仕事を片付けてからはじめようとする人もいるでしょう。
すぐとりかかる場合はまず問題になりませんが、やりかけの仕事を優先にしていた場合、上司からの「まだ、終わらないの?」というひと言で、あわてるというケースはないでしょうか。
「ほかのことは後回しにして、今すぐとりかかって、大至急仕上げてほしい」
と言えば誰でもわかりますが、この「急ぎ」がどの程度の急ぎかは、人によって受けとり方が異なります。
つまり、言葉とはあやふやな部分を含んでいるということです。
言葉について、とくに気をつけたいポイントをまとめておきます。
1.あなたが聞き手であるとき、相手は何を言いたくて話しているのか。
友人が自分の夫について、「あの人ったら、昨日、珍しく花なんか持って帰ってきたのよ」と言ったとしましょう。
彼女は花を贈られたのがうれしくて自慢したかったのか?
それとも、花ではなくもっとほかのプレゼントが欲しかったのか?
あるいは何か後ろめたいことがあって埋め合わせをしていると疑っているのか?
解釈はいろいろ成り立ちます。
2.話し手の気持ちが言葉にあらわれているときは、事実と違った表現になりやすい。
友人がのろけます。
「私の彼は世界一やさしい」と、うっとりしながら言ったとしても、それは動かしがたい事実とはいえませんね。
友人の表現のひとつに過ぎないのです。
3.現実世界の事実は、言葉の世界では美化され、省略されることが多い
「カレは私の話を親身になって聞いてくれて、すべてを理解してくれる」
と友人が言ったとしても、事実は異なったりします。
その男性はおとなしくて、自分の意見を主張するのが苦手なタイプかもしれません。
彼女に合わせているだけということもありえます。
4.自分が使う言葉を、相手が好む場合も嫌う場合もある。
若い女性が男性の上司に「そのネクタイしぶいですね」と言った場合、人によっては、ほめ言葉ととる一方で、オヤジくさいと言われていると感じる人もいるでしょう。
以上のように言葉の使い方は、いわゆる「話し方教室」で教えられている技術とは違います。
自分の想いを伝えるには、相手の想いもくみ取らなければならないということです。
言葉のキャッチボールのなかで、思いが通じ合う喜びを味わえるかどうかが、人の成熟度をはかるひとつの尺度になります。
これからはここを改善しましょう
先程もご紹介したとおり、言葉選びと話し方を変えてみましょう。
誤解されやすい人の典型的な特徴であり、一番誤解が生まれやすい原因だからです。
ですので、まずは少し気にしてみる程度でかまいません。
気にしてみて、相手がどんな反応をするのか?
ここを確かめてみてください。
また、誤解されやすい人は、こんな人も多いので要注意です。
誤解されやすい人というのは、必ず相手を気にしていないという特徴があります。
あなたにとっては、何気ない一言でも、相手にとっては重い一言。
または、傷つく一言と思われることがしばしばあるのです。
まずは、相手を気にかけてみてください。
毒舌な人なのであれば、毒舌をやめてみる。
仲良くなってから、毒舌を言えばいいのです。
まだあなたがどういう人間かをしっかりと分かってもらっていないうちは、本当の自分というのは封印しておきましょう。
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