「自分を生かせる仕事をしたい」と思っている人ほどその願いは叶いません
性格や能力の向上という話になると、「いいところはどんどん伸ばしていこう」ということになるでしょうが、注意すべき点もあります。
例えば、「どんなことにも積極的だけれど、協調性はない」という人が、さらに積極的になっても、うまくいきません。
人に共感したり、必要に応じて従順する態度まで欠けていたりすると、なおさらです。
仮に、その人が今の職場に不満を持ち、ほかの部署に変わりたいと願っていたとしましょう。
本人は「もっと自分を生かせる仕事をしたい」と思っているのですが、 実際には、同僚といい関係が築けないことが大きな原因となっていたりします。
同僚だけでなく、上司の指示も素直に聞けず、注意されると態度を硬化させるという問題も抱えているかもしれません。
「問題児扱い」されているのに、本人だけが気づいていないこともあります。
そのような状態で、「もっと積極的に」と考え、転勤を願い出ても、周囲は戸惑うだけですね。
何としても目的を果たそうと要求を一方的につきつけるばかりでは、満足のいく結果を得られるはいすがありません。
このように、長所と思われる積極性ばかりを強めてしまうと、まわりの人と衝突、果てはトラブルを起こすことになるのです。
では、そんな人が協調性や共感性、従順性を伸ばせばどうでしょうか。
欠けている点を自覚し、毎日を送るようにすると、自分の置かれている状況が違って見えてくるはずです。
職場になじめないのは、同僚のせいではなく、自分の心が聞いていなかったためだとわかるはずです。
チームワークを大切にし、経験のある人のアドバイスをまずは聞くように努めます。
それだけで仕事がスムーズにできるようになってくるでしょう。
その結果、積極的な面がさらに生かされ、これまでと同じ仕事でもおもしろく感じる度合いがちがってきます。
態度能力は、どれかが突出しているよりも、それぞれがバランスよく発達していることが大切なのです。
態度能力というのは、自分自身の行動をコントロールする手綱のようなものです。
社会で生きていくためには、ひたすら前に進もうとするだけでなく、暴走しないように手綱を締めることも必要になります。
1対100どっちが強い?
いきなりですが質問です。
1対100で喧嘩をしたとしましょう。
どっちが勝つと思いますか?
あなたが出した答えは、間違いなく100の方ですよね?
実はこれ、協調性との結びつきがとっても大きいのです。
協調性がない人がどれだけ実力があろうとも、100人の知恵や力には勝てっこありません。
日本には、「三人寄れば文殊の知恵」という言葉もあるくらいで、3人いれば優秀な脳になると言われるほどです。
つまり、協調性がないというのは、会社にとっても大きなデメリットであるのです。
100人馬力の力が使えない。
協調性がない人のせいで、99馬力しか使えないのです。
この1%とは、他者と差別化を図れる大きな力だとしたらどうでしょう?
ましてや、実力のある人の1%はかなり大きいですよね。
協調性がない人というのは、こういったことに関しても、問題児といえるでしょう。
だけど勘違いしないで
しかし、勘違いしないでください。
協調性がない事が全て悪いということを言いたいのではありません。
ただ単に、今あなたがしている仕事には協調性が大事なだけであり、協調性がいらない仕事に関しては、その行動はむしろ大正解であるのです。
協調性がないからダメなのではなくて、協調性が必要な仕事だから強調しましょう。
そういうことなのです。
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