母親にとって、子供は自分の命よりも大事と思えるほど、可愛いものです。
しかし、そんな宝物と思えるほど大事な子供だからこそ、教育ママになってしまう人がいます。
今回は、そんな失敗する教育ママの特徴について、実際にあった実験結果を例にご紹介しましょう。
「楽しみ」にやれば展望が見えてくる
物は言いよう、という言葉を聞いたことがありますか?
日本語には、「ちゃんとやれ」と、「でき上がるのが楽しみじゃないか」という、二つのいい方があります。
人の意欲をかき立てて、「よっしゃ!やってやろうじゃないか!」と思わせるのは、当然後者の方でしょう。
心理学の実験に、こんなものがあります。
二人の先生がいました。
一人は「ちゃんとやれ」式指導法を得意とする先生。
もう一人は、「楽しみじゃないか的」先生です。
専門用語でいえば、「専制君主的」先生 と「民主的」先生である。
この二人の先生の指導の下で、小学校の生徒たちにある課題をやらせると、その達成成果にどのような違いが見られるのか?という実験です。
課題の一つは、「鯉のぼりの絵を描く」というもの。
これは幼い子供でもできそうな「簡単な課題」ですね。
もう一つの課題は、子供たちが通う「校舎の立体模型をつくる」というもの。
これは工作を得意とする子供であっても難しそうな「難しい課題」です。
さて、結果はどうなったか?
それは、読者の皆さんを多少戸惑わせることになるかもしれないが、「ちゃんとやれ」式「専制君主的」先生に指導された子供の方が、「簡単な課題」「難しい課題」ともに生産性も、完成度に関しても、「楽しみじゃないか的」先生に教えられる子供たちの成果をはるかに上回ったのです。
しかし単純に、例えば職場の上司に、「そうか。そういう心理学の実験結果があるのなら、オレが明日から部下達をがんがん叱って、徹底的にしごいてやるぞ。オレは専制君主になってやるぞ」と納得されても困るのです。
というのも先の結果は、当初の結果なのであって、実験を毎日数時間ずつ一週間二週間続けていくと、だんだんと「楽しみじゃないか的」先生の子供達の成果の方が、最後には逆転してしまうのです。
この結果をどう見るか?
結局「ちゃんとやれ的」先生の下では、叱られるのが怖いから子供たちは素直に先生のいいつけを守る。
しかし時が経つにつれて、「うるさいな、がみがみいわないでよ」という不満が生まれ、「もうイヤ」といい出す子供が現れ、やる気を失い、だらけていく。
それにともなって成果も「右肩下がり」になっていく。
その点、「楽しみじゃないか的」先生の指導法による子供達は、当初は目立つ成果を上げられなくても、ジワジワと「右肩上がり」になっていくのである。
「長い目」で見れば、やはり「楽しみじゃないか的」指導がすぐれているのです。
特に立体模型をつくるという「難しい課題」においては、「楽しみじゃないか」 と励まされた子供の方が、圧倒的にすばらしい完成度を見せたのだという。
子供が取り組んでいる事に対して、「できるのが楽しみだね」と声をかけてみましょう。
そして、「その気」になってもらいましょう。
この「できるのが楽しみだね」の一言が、想像以上の成果をもたらせてくれるのです。
※厳しい教育ママの子供にある恋愛傾向を知っていますか?
この記事へのコメントはありません。