うつ病になりやすい人は?と聞かれると、あなたはどんな人と答えるでしょうか。
暗い性格の人?それとも家から出ない人?はたまた無口な人?
うつ病になりやすい人の共通点をこれからご紹介していきますが、実は日本人の性格というのは、うつ病になりやすいということをご存知でしょうか。
今回はそんなうつ病になりやすい人の共通点について、ご紹介していこうと思います。
まずは知っておこう「なぜ近年うつ病患者が増えたのか?」
厳しい時代を象徴するように、無表情で疲れきった様子の人を、街中でもよく目にすることがあります。
サラリーマンも、主婦も、学生も、みな疲れているのです。
先日、週刊誌で次のような記事を見かけました。
電車の中で、ささいなことでカッとなってキレる若い女性が増えているというのです。
例えば、あるサラリーマンが混雑した電車の中で新聞を読んでいたところ、うっかり若いOL風の女性の髪に手の甲が触れてしまったそうです。
ただそれだけのことですが、その女性はサラリーマンを睨みつけると、「何してんのよ!」とすごい形相で叫んだといいます。
また、ある母親が、すいた電車の中で膝の上に子どもを乗せてシートに座り、ベビーカ ーをそばに置いていました。
通路には十分な空間があったのですが、通りかかった女性が「何でこんなもの電車に持ち込むのよ!」と、まるでケンカを売るように怒鳴りつけたのです。
私には、どちらも、過剰すぎる反応に思われます。
電車の中で荒れているのは中年以上のサラリーマンだけではありません。
このように若い女性までが、危ない気配をただよわせるようになっているのです。
仕事や恋愛上の不満をため込み、たまりにたまった結果、思わぬところで表に飛び出してしまうのでしょう。
ちょうど、風船がパンと割れるような感じで、あるとき突然キレてしまうのです。
このような、ストレスが原因とみられる過剰反応に加え、最近はうつ病やうつ症状に悩む人たちが急増しています。
病院を訪れる患者さんの中にも、そのような悩みをかかえる方が大勢います。
「ちょっとだけでいいから休ませてください」という体の内側からの声を無視して全力疾走した結果、体が拒否反応を示し、健全な心身を保てなくなってしまうのです。
最近の不景気は、リストラやデフレに加え、さまざまな心の問題も運んできてしまっています。
世界保健機構 (WHO) の発表では、日本のうつ病患者は三百数十万人と言われています。
この数字からもわかる通り、今や一般的な病気であり、あなた自身や、あなたの周囲の人がかかったとしても、少しも不思議ではありません。
そんなうつ病になりやすい人の共通点とは?
さて、そのうつ病になりやすい人には、性格的にいくつかの共通点があります。
そんなうつ病になりやすい人の性格の共通点とは、以下のような共通点です。
・一生懸命がんばる
・負けず嫌い
・凡帳面
・完壁主義
・責任感が強い
・融通が利かない
・失敗をくよくよ思い悩む
これはまさに、がんばってがんばり抜く日本人の典型的な性格とぴったり一致します。
もっと別の言い方をすれば「粘着質な性格」ということになります。
この粘着質な性格の傾向が強いほど、壁にぶつかりやすいと考えてください。
例えば、会社では完壁に仕事をこなす模範的社員、家庭では家事の手抜きを決してしない良妻賢母、あるいは優等生パパ。
皆とても真面目でいい人たちです。
おそらく、電車の中でキレてしまう女性たちも、真面目ながんばり屋さんなのでしょう。
ところが、完壁を目指して全力疾走すれば、知らず知らずのうちに無理をして心に負担をかけることになります。
いくら追い求めても、完壁という結果はないのですから、どんなにがんばっても自分の要求が満たされず、逆に苦しくなるのです。
相手に好印象を与えたい、できる人間にみられたいという心理が働きすぎて、逆に完壁主義に陥ってしまうということもあるので、実は真面目な人ほどうつ病には要注意なのです。
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