スピード社会と言われ、何事にも真面目な気質を持つ日本人は、うつ病になりやすい性格だと言われています。
海外では息抜きのためにバカンスという長期休暇がありますが、日本で長い休みといえばGWや正月休みくらい。
そんなうつ病になりやすい日本人ですが、うつ病になりにくい人というのも、もちろん存在します。
今回はうつ病になりにくい人の特徴を分かりやすく、例を上げつつご紹介しようと思います。
忙しすぎる自分を喜んでいませんか?
毎日くり返している朝の習慣を客観的に眺めるだけでも、「自分もよくがんばっている」ことに改めて気づきます。
目覚まし、着替え、洗顔、メイク、トースト、コーヒー、合間にテレビや新聞。
ぎゅうぎゅう詰めの通勤電車に揺られ、目的の駅に着けば、わき目もふらず会社への道を急ぐ。
その聞も携帯電話を手放さず、手元でメールの操作をするという忙しき。
あるいは早朝に起きて、さっそく炊事洗濯に駆け回り、二四時間休みなしの育児に追われる。
仕事の顔と家庭の顔、実にまめにスイッチを切り替えながら、分刻みのスケジュールをこなすお母さんたちもいます。
電報から電話へ、そしてファックスからパソコンや携帯電話へ。
文明の進化とともに私たちの生活のスピードも加速しているようです。
しかし、スピード社会は同時にストレス過多の状況を生み出します。
体は一つしかないのですから、二役も三役もこなすとなると、やはり無理が生じてきます。
そしてまた、息抜きのためにと、習い事でも始めれば、こちらのほうでも持ち前のがんばりを発揮します。
「何でも一度始めたことは、最後までやり通す」という生真面目さから、ついつい無理をして通い詰め、これがかえってストレスになってしまうというパターンをくり返してしまうのです。
ある女性は、ダイエットのために始めた早朝スイミングが日課となり、がんばりすぎて見た目に不健康に見えるほどガリガリに痩せてしまいました。
「今日も絶対泳がなければ」と、ある種の脅迫観念にとりつかれた結果、かえって体を酷使しすぎたのです。
趣味もスポーツも、楽しめなければ息抜きどころか逆効果になりかねません。
やはり適度な息抜きも必要なのです。
うつ病になりやすい人・なりにくい人
ここで少し、自分に問いかけてみましょう。
「いったい、何に追われているのか?」「なぜ、そんなに早足で歩いているのか?」と。
知らず知らずのうちに、自分を忙しすぎる人間に追い込んでいませんか?
「 OOしなければ」というスケジュールで頭がいっぱいになっていませんか?
心底安らげる時間、ほっとできる時間、ひたすらぼんやりする時間、家族や友人とゆっり対話する時間を持っているでしょうか。
「私は、公私ともに充実し、バランスのいい生活を実践しています」と胸を張っている人も、バランスのいい生活にとらわれすぎれば、無理をしていることは同じで、意外な落とし穴にはまってしまうこともあるのです。
少し立ち止まって、今までのライフスタイルを見直してみてはどうでしょう。
一緒にいてほっとする人は、決して「忙しくない人」ではありません。
実は「忙しい、忙しい」と言いながら駆けずり回っている人と同じか、それ以上の量の仕事や用事をこなしていることも少なくありません。
では、「なぜか疲れさせる人」とどこが違うかというと、「もっと一緒にいたくなる人」は状況に応じて歩く速さを変えていることでしょう。
言い換えれば、「息抜き上手」ということです。
日常の小さな楽しみは、ちょっと減速したり、立ち止まったときにこそ発見できるものです。
そして、もっと一緒にいたくなる人は、たとえ忙しい状況の中でも上手に息抜きしながら「楽しむコツ」を知っているのです。
この記事へのコメントはありません。