「自分には魅力がない」「自信がもてない」と落ちこむとき
失恋ですっかり滅入っている、という女性が手紙を寄せてきた。
「私は、いつも恋が失望で終わってしまいます。誰にも愛されないというのは本当につらいです。特に、友人が次々と結婚していくのを見ていると…」
手紙を寄こしたきっかけは、職場の同僚の女性が結婚退職したことであるらしい。
「私には、魅力がないんでしょうか?」と書いてある。
かなり落ちこんでいることが、文面からうかがえる。
この女性のように、失恋を繰り返している人は多い。
そして、そういう人たちは、失恋するたびに、自分は男性に好かれるような魅力がないのだと悩む。
無理にそう思いこむことで、半分あきらめようとしているのかもしれない。
しかし、そう思いながらも、誰からも愛されないつらさに耐えられず、それを誰かに訴え、そういう気持ちを分かってもらいたいのである。
できることなら誰かに慰めてもらいたいという思いを、心のどこかで抱いているのではないだろうか。
だが、恋愛がうまくいかなかったとき、再び同じ体験をしたくないと思うなら、人に慰めてもらうより先に、しなければいけないことがある。
なぜそういう事態を招いたのか、その本当の原因を見つけることだ。
それをしっかりやらない人が多いように思う。
「愛されるチャンス」になぜ背を向けるの?
相手に対する自分の言動や態度をじっくり振り返り、自分の側の問題を見つけ、その問題を解決する努力をしないで、相手の問題だけを探すことにエネルギーを注ぐ人がいる。
そして、相手のことを「冷たい」「自分勝手だ」などと、非難したり、怒ったりするのだ。
人間は、自分を振り返り、自分自身へのか気づきを重ね、問題点(言いかえると、成長のための課題)を解決する努力を積み重ねていくことで、成長するのだと思う。
そういう作業がないまま、再び恋に落ちる。
そしてまた、その相手とうまくいかない。
そういうことをくり返しているから、だんだん滅入ってくるのである。
そして自信を失い、「やっぱり自分には運がない」と運命のせいにしたり、「魅力がないからだ」と、総括的な自己否定の態度をとってしまう。
そういう自己否定が、ますます自分のセルフイメージ(自尊心と言ってもよい)を低くしてしまう。
自分に自信がなく、自分には魅力がないと思いこんでいる女性は、それが容姿、考え方、ふるまいに出てくる。
特に、男性の前に出るとそれが顕著にあらわれる。
そういう女性が男性から好かれないのは当然である。
たまに好きになってくれる男性がいても、つきあいが進むにつれ、そういう本性が見えてくると、相手は逃げていってしまう。
恋人に逃げられた女性は、「私はやっぱり魅力がない女なのよ!誰にも好かれない、愛されない女なのよ!」と自分に言い聞かせ、自虐的になる。
もちろん、そういう自虐的な女性を好きになる男性などいないから、 ますます疎外感を強めることになる。
こういった悪循環に気づかず、断ち切ることもしない状況で、再び誰かに好かれるようなことは起こり得ない。
厳しいことを言うと思われるかもしれないが、これが現実なのだ。
この現実に目覚めないかぎり、男性から愛されるチャンスは少ないのである。
こういう人は、自分でも気づかないうちに、男性から嫌われるように自分で仕向けているのだと言える。
「自分には魅力がない」と言って、相手が認めている自分の魅力さえも否定してしまったりするのだから。
そういう自信のなさ、自己卑下が、せっかくの関係を壊してしまう。
また、「魅力のない本当の自分が相手に分からないようにしよう」という自己防衛の心が、態度やふるまいをぎこちないものにする。
そして、自分から関係を壊すという結果を招いてしまう。
こんな女性が少なくないのである。
中には、相手から「君には魅力がない」と言われるのが怖くて、かえってかたくなな態度をとってしまったり、意地をはってしまったり、少しでも二人の関係がうまくいかなくなると、相手より先に自分からサジを投げてしまう人もいる。
その根底にあるのも、自信のなさからくる恐怖心だと思う。
関連記事
この記事へのコメントはありません。