愛されても満たされないのはなぜ?
あなたは、ある男性から熱烈なアプローチを受け、つきあい始めました。
条件的には問題ありません。
学歴も収入も人に自慢できるくらいだし、見た目も合格点です。
しかも、彼はあなたに夢中です。
あなたを喜ばせようと、ロマンティックな場所に連れていってくれたり、プレゼントをしてくれたりと心を砕いてくれます。
あなたに困ったことがあると、一緒にいてずっと話を聞いてくれます。
あなたはそんな彼の態度をうれしく思うし、感謝もしている。
ところが、なぜか「満たされている」という気がしない。
ひとりの時間、ぼんやり考え事をしていて、まだ見ぬ未来が 「理想の彼」を思い描いたりしてしまう。
まわりの人にそう言うと、「賛沢よ、あんなに優しい彼がいて、大切にされているのに」と叱られてしまう。
そう、こんなに愛されて幸せなはずなのに、心が満たされないのはどうしてだろう?
自分でも賛沢だと思うけれど、なにかが足りないという思いは消えない。
そんな経験はないでしょうか?
あなたがそう感じてしまうのには、はっきりした理由があります。
それはあなたが自分から彼を愛していないからです。
表面上は、愛されていて幸せ。
だから、「これでいいんだ」と自分に言い聞かせようとするのですが、本心はちっとも納得していません。
女性は、愛されるよりも、愛することで幸せを感じる生き物だからです。
女は、男性に選ばれるもの女は、望まれて結婚するのが一番幸せ。
現代を生きる女性たちの中にも、そんな価値観がまだまだ根強くあるようです。
しかし、肝心の、自分が相手を本当に愛せるかどうかという部分をないがしろにしていては、けっして本当の幸せは訪れません。
「愛される」というのは、いわば相手におこづかいをもらうつもりでいるのと同じ。
月に10万円もらって、そのときはよくても、一年たてば物足りなくなります。
20万、30万欲しいと思い始めます。
ずっと10万円のおこづかいが続くと、「それしかくれないの?」と思うようになってしまうのです。
もしも「ごめん、今月は8万円しかあげられないよ」と言われたとしたら、あなたは、彼とつきあったことを後悔しはじめるでしょう。
愛される立場にいるとき、人はいつまでたっても「これでいい。これでじゅうぶん」と感じることがないのです。
人から見ていくら幸せでも、自分自身の心に充実感がなければ、それは幸せとはいえません。
なぜこんな状態の女性がたくさんいるのでしょうか?
いつから、女性たちは愛することを忘れて、愛されることを求めるようになってしまったのでしょうか?
都合のいい男が物足りない理由
女性は、時に、自分のいいなりになってくれる男を「優しい」と思ってしまうことがあります。
そういう男は、こちらの気持ちに敏感です。
「彼女は今、こういうことを望んでいるな」と察すると、すばやくそれに合わせてくれます。
とても「間」がいいのです。
「きみは素敵だよ」「好きだよ」など、欲しい言葉を、ずばり言ってくれます。
夜中でも会いに来てくれたりします。
イソイソと送り迎えもするし、長電話にもつきあってくれます。
しかし、そういう男には往々にしてふたつの欠点があります。
ひとつは、お金がない。
もうひとつは、自分をもっていない。
つまり、力がない男なのです。
自分をよく思ってもらいたいので、相手に迎合しようとするわけです。
もし彼にお金と力があれば、そうはなりません。
「よく思ってくれなくても結構。俺のほうに切り札があるんだから」と、毅然とした態度をとることでしょう。
女性に迎合する男は、相手に切り札を渡してしまうダメ男です。
そういう男と一緒にいると、ラクかもしれませんが、けっして心から満たされることはありません。
これは、いわゆるレディーファーストとは別モノです。
レディーファーストというのは社会の潤滑油であり、マナーです。
相手の女性への思いやり、お互いに気持ちのいい時を過ごそうという配慮から、車のドアを開けたり、女性を先にエレベーターに乗せたりするわけです。
しかし、「都合のいい男」 の迎合的な態度には相手に、いいように思われる気持ちしかなく、真の思いやりはありません。
本物の男は、女性が度を越したわがままを言ったり、理不尽な要求をしたときには、はっきりと相手のよくない点をしてきてきます。
嫌われてもいいという態度で望みます。
「もし言ってもわからないなら、そういう女性と一緒にいてもしかたがない」と思っています。
だから、 いっそう彼の魅力は輝きます。
そして、女性が満たされるのは、そういう本物の男と一緒にいられるときだけです。
優しさを「なんでも言うことを聞いてくれること」だと思っている女性は、本物の男を見逃してしまっているのです。
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