愛する人には「言葉のプレゼント」を
人間にとって言葉は、人生のあらゆる面で大切な役割を果たします。
自己像を作り上げるときにも、言葉が使われます。
欲しいものや、なりたい自分をイメージするときにも、まずは言葉から入ります。
そして、人との間でコミュニケーションを交わすときにも、言葉はなくてはならないものです。
その関係を生かすも殺すも言葉しだいというくらい、とても重要です。
まして、恋愛の場面では、細心の注意を払って使うべきでしょう。
私はよく、会話とはお互いに言葉をプレゼントすることだと言っています。
ただ用件を伝えることだけでなく、贈り物を交換するような気持ちで言葉を使うことが心が通ういい会話を成り立たせるためのポイントです。
彼から「やさしい言葉がほしい」とか「ほめられたい」と思うのだったら、まず自分のほうからやさしい言葉をかけ、ほめましょう。
そういう言葉がほしいとほのめかしたり、すねてみせたりするよりも、何百倍も効果があります。
お菓子をねだる子どものように要求する一方では、彼が疲れるだけです。
魅力あるいい女になるには、与えることの価値を知らなければいけません。
与えられるのを待つよりも、自分だったらどんな言葉をもらったら嬉しいだろうと考え、それを相手に与えていくことが大切なのです。
そして、その時には見返りを求める気持ちは忘れていることが大切です。
「今、彼が求めているのはどんな言葉だろう」
「私がその言葉をプレゼントすることで喜んでもらえたら、少しでも自信をもってもらえたらうれしい」
そんなふうに、彼の身になって言葉を使えば使うほど、それは相手の胸の奥深く響いていきます。
そして、彼からも必ず、心のこもったいい言葉が返ってくる。
人間関係とはそういうものです。
こうした言葉の力をまず知っておくことが、恋愛のツールとして会話を生かすための最低条件になるでしょう。
彼の心をとらえる会話の法則
いい会話を交わすためのノウハウは、それだけで何冊も本が書けてしまうほどたくさんあります。
その中から、好きな人との鮮を強めるための最重要ポイントを挙げておきましょう。
それは「相手の話を上手に聞ける人になる」ということです。
どんな人でも、自分の話を聞いてもらえるのはうれしいものです。
その聞き方がすばらしければ、話し手は、この人は本当に自分を受け入れてくれているんだと思えます。
では、上手な聞き方とはどういうものかというと、まず、相手をありのままにまるごと受け入れるということです。
けっして途中でさえぎったり、興味をほかにそらしたりしないで、最初から最後まで誠意をもって話を聞きます。
簡単なようで、意外とこれができていない人も多いのです。
自分を押し殺して、じっと黙っているべきだというのではありません。
一生懸命話していて、あなたの反応が感じられないと、相手は不安に感じます。
「ちゃんと聞いていますよ」というサインとして、「ええ」「まあ、そうなの」「それで?」というふうに相手を、つったり、うなずいたりするのも大切です。
自分の意見や感想は、ひととおり相手が話し終わったタイミングをみはからってから言えばいいのです。
そのときは、もちろん「共感」の言葉をそえます。
「自分にもそういう経験があるので、よくわかる」とか、「あなたがそう考えるのも当然だと思うわ」というふうに、相手の気持ちを尊重するのです。
その上でなら、たとえ少し違った意見を述べたとしても、相手が気を悪くすることはないでしょう。
まあ、よほどのことがないかぎりは、彼の言うことを否定しないに越したことはありません。
これができると、彼は「彼女は自分を受け入れてくれている」「彼女は自分の理解者だ」と感じて、あなたに絶大な信頼を寄せるようになります。
本当に好きな人が相手なら、いい聞き手になるのも難しくはないはずです。
聞き上手に関するこんなエピソードがあります。
その女性はとにかくモテるらしいのですが、本人を見るととりたてて目立つ容姿でもない、おとなしそうな、ごく普通の感じです。
それでなぜモテるのかというと、なにしろ「話の聞き方」がすごい。
たとえバーのカウンターにふたり並んで座っていても、必ず彼のほうにまっすぐ体を向け、彼の目をじっと見ながら話に聞き入るのです。
ちょっと呼びとめられたようなときも、首だけ曲げて「なあに?」というのではなく、くるりと体ごとそちらに向けて「なあに?」とやります。
これで、次々と男性が彼女の虜になっていったといいます。
女性もそうだと思いますが、みんな、自分の話をしっかり聞いてくれる人にはもっともっと心を聞きたくなり、いつの間にか引きつけられてしまうのです。
逆に、よくない例。
仕事のできる頭のいい女性に多いのですが、好きな彼の前で自分の知性をアピールしようとして、ついついしゃべりまくってしまう人がいます。
しかし、これは、恋愛初期のうちはやめておいたほうがいいのです。
まずは自分の話は控えめにしておいて、聞き役に徹することです。
自分の賢さや知識の幅広さを見せる機会は、彼の心をとらえ、もっと親しくなった後でいくらでもやってきます。
それに、男性は、あなたがたくさんのことを知っているからといって、あなたに恋をするわけではありません。
自分を受け入れてくれる、認めてくれる、 わかってくれるステキな女性だと思うから、恋をするのです。
関連記事
この記事へのコメントはありません。