与えられるだけの女から与える女ヘ
誤解のないように断っておきますが、私は既婚者に向かって「誰でも彼でもリアルな恋愛をすべきだ」と言っているわけではありません。
頭の中だけで展開する恋でも、女性を美しくするホルモンはちゃんと分泌されます。
それは、体内の自律神経系に、想像上の恋と現実の恋の区別がつかないから。
脳が恋心を感じれば、自律神経系はその信号をつねに現実のものとして受け取り、反応するのです。
ですから、まったくの片思いであっても、その人を想うと頬が熱くなり、胸がきゅんとするような恋をしていれば、リアルな恋と同じ効果が得られます。
既婚・未婚に関係なく、きれいでいようと思ったら、一日10分~20分ぐらいの時間でもいいので、頭の中に疑似恋人をつくるといいのです。
この疑似恋人は、実在する人でも想像上の人でもかまいません。
好きなアイドルでも俳優さんでもいいでしょう。
夫や、長くつきあって家族のようになった恋人を登場させてもいいのです。
イメージの中では、彼らはあなたにとってわくわくドキドキさせてくれるステキな恋人です。
そして、深呼吸をして心を静め、一種の妄想状態をつくって脳内でデートをしたり、向かい合ってゆっくり食事をする場面を静かに思い描きます。
すると、あなたの体は恋しているのとまったく同じ状態になります。
この方法を使えば、ヨン様とだってデートすることができます。
ヨン様といえば熟年女性のアイドルの代名詞ですが、いくつになっても少女のように恋ができるのは本当にいいことです。
彼女たちの体内では美と若返りのホルモンがせっせと生産されているはずです。
しかし、ただ恋に浮かれてただはしゃいでいるだけでは、大人の女とはいえないでしょう。
純粋な恋を糧に、自分をさらに進化させられればもっとすばらしいことですし、そうありたいものです。
恋をしているときこそ、夫というパートナーとの関係も、新たな目で見直せるはずです。
それは「夫を裏切っている罪悪感から優しくするので、仲がよくなる」などというレベルのことではありません。
自分の人生において彼がどういう存在なのか、これについて深く考える機会をもらえるということです。
夫のことを考えても、もう胸は熱くならない。
でも、彼との間にも確かにすばらしい恋の日々があった。
そんな記憶がまざまざとよみがえり、ともに過ごしてきた年月がたまらなくいとおしくなったりもします。
恋のときめきも味わいつつ、夫にも「この人をいつまでも大事にしたい」という愛情がふくらんでいく。
そして、それをきちんと表現していく。
ほかの男に目を向けたからこそ、今まで気づかなかった夫の長所に気づき「私はなんでいい男と一緒にいるのだろう」と、あらためて夫に恋ができる可能性也あります。
相手だけを見つめ、与えられることばかり求めていた時代から、より視野を広げて自分から与えることに目覚めていく。
そして、そのことによって相手から愛を受けとり、人生からより多くのものを受けとっていく。
そのすべてのベースに、自分への愛が必要になります。
自分にないものを人に与えることはできないし、自分にふさわしくないと思っているものは、人から受け取ることができません。
だからこそ、自分を愛することから始めなければいけないのです。
自分を愛せるから人を愛せる。
人を愛したことによって、その人から愛が返ってくる。
人とのすばらしい関係は、まず自分から愛を発信することでつくられていく。
これに気づくことが、女性として成熟するということではないでしょうか。
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